●歴史
南笠町域の歴史は深く、南笠町の南笠古墳群(前方後円墳:通称では、胡蘆山〈ひょうたんやま〉)やプリムタウン宅地造成中に確認された日本最古級の黒土遺跡(奈良時代鎮造施設跡)があります。
■南笠古墳群は現在草津市域で唯一の前方後円墳2基と円墳1基です。
1500年も前に作られたとされる古墳を身近で見ることや墳丘(盛土)に登ることができる珍しいスポットなっています。
江戸時代に記された『栗太志』には22基の古墳があったと記されていることから、後世の開発によりその大半が削られてなくなってしまったと考えられます。
その証拠に、平成13年から農地の区画整理にともなって実施された草津市教育委員会による発掘調査では、墳丘が削平されたものの周溝(盛土の周りの溝)だけが地面の下に残っている古墳が8基みつかっています。
このように、現在では見ることのできない古墳が、まだまだ地面の下で眠っていると思われます。
(一部 公益社団法人滋賀県文化財保護協会HPより抜粋)
■黒土遺跡から確認されたのは日本最古級の鋳造施設。
プリムタウン地域にて飛鳥時代末期(7世紀末~8世紀初頭)に大型の鍋釜を鋳造した施設跡が確認されています。
鉄などの鋳造遺構としては国内最古級で口径が1メートルを超す巨大な鍋釜など高度な製品作りを行っていたとされいます。
また、南笠町は存在する神社仏閣の建立年や、また古文書諸説より6〜7世紀にかけて草津付近に勢力を持っていた笠氏によって治めらていたと考えられ、それ以来長い歴史文化を繋ぎ育んできた伝統ある町といえます。
参考文献:公益社団法人滋賀県文化財保護協会 / わがまち老上だより12号 / 産経新聞 歴史シアター(2020/4/9)より